異端のメリッサ ― 蒼き誓いの章 ― 特設サイト

「異端のメリッサ」用語集

本作に登場する世界設定や魔法、神々、種族などの用語を解説するコーナーです。

世界観・地名・歴史

アンサロン 世界観

ドラゴンランスの物語の舞台で、惑星クリンの主要な大陸。かつては神々が関わる土地だったが、神々の怒りに触れ、〈大変動〉により荒廃。現在は各地で紛争や災厄が絶えない。

ヘイヴン 地名

アンサロン大陸西部、アバナシニア地方の大きな都市。大変動以降、大きな国に支配されず自治的な地域だったため、この地方の文化・経済の中心地となった。

商人たちが自由に集まる開かれた都市だが、強固な城壁に囲まれ、辺境では珍しく比較的治安が良い。

最近はシーカーと名乗る〈新しき神々〉を信奉する集団の影響力が強く、巨大な神殿と図書館があり、シーク教団の本部が置かれている。メリッサの脱出劇の舞台となった都市。

ソレース 地名

ヘイヴンの北東にあるアバナシニア地方の辺境にある集落。本編の主な舞台。

ソレースの人々は〈大変動〉の影響や度重なる戦争で、地上での生活を止めて、大きなヴァレンウッドの樹木の上に住むようになった。鍛冶屋以外のほぼすべての家や宿屋が木の上に置かれ、吊り橋や階段を使って木から木へ移動する。

ヘイヴンやゲイトウェイなどの南方の都市と北方のソラムニア地方を結ぶ旅の交易路の途中に位置し、様々な背景を持つ人々が集まる場所であるが、最近はシーク教徒の影響力が増している。メリッサたちの新たな冒険の起点となる。

ソレースで一番の巨大なヴァレンウッドの樹の上にある宿〈憩いの我が家亭〉はアバナシニア地方で有名で、主人のオティック・サンダーズの作る揚げじゃが(原作では香辛料の効いた玉葱とじゃが芋のバター炒め)はここの宿の名物となっている。

アバナシニア地方 地名

アンサロン大陸の西部に位置する地方。ヘイヴンを中心に、ソレースやゲイトウェイなどの集落がある。大変動後、神々の影響が薄れた地域であり、シーク教団の影響力が強い。


アバナシニア地方の地図

パランサス 地名

アンサロン大陸の北西のソラムニアに属する海に面した大都市。〈大変動〉の被害を免れた数少ない発展した都市である。

メリッサたちがソレースのマーケットで買い物をした、絨毯屋のハームとエスター夫婦の出身地である。

ケ=キリ渓谷 地名

ソレースの東の〈塵の平原〉にある、深い渓谷。近くに〈平原人〉のケ=キリ族の集落がある。

〈大変動〉 歴史

約350年ほどの前に起きた、神々の怒りによって引き起こされた世界規模の大災害。

神々が人間の傲慢さに怒り、火山を噴火させ火の雨を降らし、大地を裂いて海にし、地形は一変した。文明の中心地だった神聖イスタル帝国(Istar Empire)は大海に沈み、その他各地の国家も一夜にして崩壊した。

アンサロン大陸では、〈大変動〉の起きた年を基準として、大変動前 1 年(PC 1年、Prae Cataclius 0年)、大変動後 1 年(AC 1年、Alt Cataclius 1年)と数える。

以降、〈絶望の時代〉と呼ばれ、神々がクリンを去ったことにより、真の僧侶(クレリック)の力は失われたとされ、最近では〈新しき神々〉を信奉するシーク教団のような怪しげな集団が台頭している。

〈竜槍戦争〉(War of the Lance, 348 AC - 353 AC)歴史

〈絶望の時代〉に起こった紛争であり、原作小説『ドラゴンランス戦記』の舞台となった戦争である。数世紀前の第3次ドラゴン戦争で敗北した〈暗黒の女王〉タキシスがクロマティック・ドラゴンや、それに与する軍勢(ドラゴン軍)を率いて侵攻した。

この戦争で、原作小説の主人公たちパーティが、失われた神々の力を復活させるために立ち上がり、伝説の武器ドラゴンランスとドラゴンオーブを探し出し、〈善の勢力〉を結集させることに一役を買って、悪のドラゴンたちと戦った。最終的にタキシスの軍勢は撃退され、アンサロン大陸に再び神々の存在と奇跡が広がることになった。

この戦争は、アンサロン大陸の歴史において重要な転機となり、神々が再び人間の世界に戻るきっかけとなった。

本作『異端のメリッサ』は、〈竜槍戦争〉が始まる前夜を舞台としている。

魔法・呪文

キャントリップ 魔法

DUNGEONS & DRAGONS の初級呪文。見習い術者が最初に習得する基本的な呪文。効果は小さいが、頻繁に使用できる魔法。クレリックやウィザード、ソーサラーが使用する。

癒しの奇跡 魔法 宗教

まことの神々〉から授かる癒しの力。「まことのクレリック」だけが行使できる奇跡的な治癒能力。〈大変動〉以降、この力を持つ者は失われたとされていた。

キュア・ウーンズ 呪文

DUNGEONS & DRAGONS の治癒呪文。1レベルの力術。対象の軽傷を癒すことができる。本来はクレリックやパラディンを初めとしてドルイドなども使用できる。

メリッサは、シーカー教団の神殿で、〈真の神々〉の力に目覚め、これらの治癒呪文を使うことができるようになった。

マジック・ミサイル 呪文

DUNGEONS & DRAGONS の魔法の矢を放ち、確実に標的にダメージを与える基本呪文。1レベルの力術。ウィザードの代表的な攻撃魔法で、オーニソガラムの得意技。

ファイア・ボルト 呪文

DUNGEONS & DRAGONS の火の魔法を使った攻撃呪文。初級呪文・力術。ウィザードやソーサラーが何度でも使用できる初級呪文。

ディテクト・マジック 呪文

DUNGEONS & DRAGONS の魔法の存在を感知する儀式呪文。1レベルの占術。呪文の使い手が使用する基本呪文の一つ。

エンタングル 呪文

DUNGEONS & DRAGONS の植物を操る呪文。1レベルの召喚術。地面に生えている植物を使って、敵を絡め取ることができる。ドルイドやレンジャーが使用する。

ホールド・パーソン 呪文

DUNGEONS & DRAGONS の対象者を一定時間、動けなくする束縛の呪文。ウィザードやクレリックが使用する中級呪文。

神々・宗教

ミシャカル

癒しと治癒の女神、〈真の神々〉。蒼き不死鳥を象徴とし、真のクレリックに癒しの力を与える。〈大変動〉後、その力は失われたとされていたが、一部の僧侶によって再び世に知られることとなった。

シーク教団 宗教

〈大変動〉後に台頭した宗教組織。〈真の神々〉を〈いにしえの神々〉とし、本当の「真の神々を探す」という名目で活動しているが、実際は政治的な権力を持ち、独自の教義を広めている。ヘイヴンを拠点に各地に影響力を持つ。メリッサが発現した〈古の神々〉の「異端の力」を恐れ、彼女を追放した。

シーカー評議会 組織

シーク教団の最高意思決定機関。ヘイヴンの神殿に集う高位聖職者たち。メリッサに対する異端審問を行った組織。

ヘイヴンでは実質的に彼らが都市を支配しており、近隣の街にもテオクラットと呼ばれる祭司長を派遣している。

シーク教の神々

信徒たちが〈新しき神々〉と呼ぶシーカーの神々がいる。

オマルシア : 大母神(マザーロード)。すべての美徳を司るもの、グレーターパンテオンの長、そして我らのすべての母。魂以外の何物にも惑わされることができない曲がりのない人。背が高くて厳格だと記録されている。

サーヴェイ : レッサーパンティオンの長。オマルシアの元配偶者の彼は、自分の娘フェレイエの下に降格させられる。降格後、彼は復讐の神となった。流れるような髪と執念深い顔を持ち、広い胸板を持つと言われる。「Sauvay of the blessed revenge! / 祝福された復讐のサーヴェイに!」

フェレイエ : オマルセアとサーヴェイの娘、生命・出産・命の女神。獣と空を飛ぶ生き物の女神。太陽の光は彼女と関係している。一方の手が雌ヤギに触れ、もう一方の手が穀物のバスケットを抱え、淡い女性的な姿で描かれている。

カディサル : 富の神。両手を腰に当て、頭を後ろに投げた姿で描かれている。笑いの神。フェレイエの配偶者。

ゼシュン : 夜の女王。物の女神。素朴で官能的として記述されている。

シーク教の教義 宗教

彼らの神々の教義には〈プラクシス〉と呼ばれる経典、預言の書があり、彼らはその経典を読み上げながら修練をしたりや祈りを捧げる。

「火は全てのものを浄化する」:ドラゴンランス(戦記)でヘデリックが〈青水晶の杖〉で癒された自らの手を暖炉の火で焼いたのは、この経典の教えからである。

「呪文の使い手を生かしておいてはならない」:シーク教徒は月の神々の力を受けて魔法を操るローブの魔術師を、ペテンだとして邪悪な異端者扱いにする。

「シーク教の神々の批判は冒涜である」:もちろん、批判者は異端で処刑対象である。

チスレヴ

自然と森の神、〈真の神々〉。ドルイドたちが信仰し、自然の力を授かる神。ドゥー・クーが仕えている森の守護神。

シーカー神聖警備兵団 組織

シーク教団の武装組織。神殿の守護と「異端者」の取り締まりを任務とする。リマルドが所属していた組織だが、メリッサたちの考えに共感して脱退する。

種族

エルフ 種族

アンサロンに古くから住む長命の種族。洗練された文化と魔法の素養を持つ。大きく分けて「クォリネスティ」「シルヴァネスティ」「ダルゴネスティ」の三種族がある。〈大変動〉後は人間社会から遠ざかり、その数を減らしている。

クォリネスティ・エルフ 種族

古い時代にシルヴァネスティから分派したエルフの一派。保守的なシルヴァネスティよりはリベラルで、他の亜種よりは比較的人間社会との交流が多いが、エルフ自体は人間の基準からして高慢で保守的である。オーニソガラムの出身種族。

ダルゴネスティ・エルフ 種族

シーのエルフ」とも呼ばれ、水辺に住み、水中で呼吸できる能力を持つエルフの一派。主に、アンサロン東部のダルゴネスティに生息している。ドゥー・クーの出身種族。自然との調和を重んじる傾向がある。

ドワーフ 種族

主に丘陵や山岳地帯に住む種族。優れた鍛冶技術と頑強な身体を持つ小柄な種族。〈大変動〉後はドワーフの地下王国トルバルディンに閉じこもり、さらに隠遁的になり、人間社会との交流は少ない。

ネズミ人間 種族

小麦の呪いによって変貌した人間。ワー・ラットはクリンでは大変珍しい。

登場人物・職業

クレリック 職業

神の力を借り、癒しや守護の力を扱う僧侶。〈大変動〉後は「真のクレリック」は失われ、人々を救いを求めてシーク教団のような怪しい組織を頼ったりしていたが、メリッサのような「異端の力」を持つ者が現れ始めている。

ウィザード 職業

学術的に魔法を修め、月の女神からの力を受けて、呪文書を使って様々な魔法を行使する魔法使い。オーニソガラムのような「白ローブ」は、上位魔法の魔術師たちによって管理されている組織の3つのローブの1つで、白ローブは銀の月ソリナリ、赤ローブは赤い月ルリタリ、黒ローブは黒い月ヌイタリ(黒ローブの術者以外から見えない月)から力を得る。

ドルイド 職業

自然の力を信仰し、動植物や天候に関わる魔法を使う自然の守護者。ドゥー・クーのように自然の神チスレヴに仕える者が多い。

ファイター 職業

武器の扱いに長け、戦闘の最前線に立つ戦士。リマルドのように様々な組織に所属する剣の達人。

グリフィン 生物

鷲の頭と翼を持ち、獅子の身体を持つ伝説の生き物。エルフなどが好んで利用する乗騎で、シルヴァネスティなどではグリフィンを飼い慣らしているらしい。オーニソガラムが探している存在。

ヘイヴンの手 組織

ヘイヴンを中心に活動する盗賊ギルド。表向きは商人組合を装っている。ドゥー・クーが若い頃に所属していた組織で、その伝手を利用し、彼はメリッサの脱出に協力した。

ゲームルール

セーブ難易度 ルール

DUNGEONS & DRAGONS のルールで、呪文の効果に抵抗するための難易度。値が高いほど抵抗しづらい強力な呪文となる。術者の能力値と経験によって決まる。

ナチュラル・ワン ルール

DUNGEONS & DRAGONS の20面ダイスを使った判定で1の目が出ること。自動的な失敗を意味する不運な出目。


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